小売業界を希望する就活生
小売業界を中心に就活をしています。スーパーマーケットの面接も受けてみようと思っていますが、面接で落とされる人の特徴はどんな人ですか?
こんな疑問にお答えします。
◆本記事の内容
- スーパーの採用面接で落とされる人の特徴を5つ紹介
スーパーの現場が求める人材と欲しくない人材をわかりやすく事例を上げ、その理由を解説します。
◆読んでほしい人
- スーパーへの就職を考えている就活生
- 面接で落とされる人の特徴が知りたい
- スーパーが求める人材が知りたい
- 自分はスーパーに向いているか不安
◆本記事の信頼性
この記事を書いている私は、
- 東証一部大手スーパー勤務歴25年
- 管理職歴(副店長・店長)5年
理屈や理論だけでなく、現場で使える解説をしていきます。
◆本記事でわかること
- スーパーが求めている人材がわかります。
- 面接をするにあたっての準備と対策がわかります。
- 自分はスーパーに向いているかの判断基準になります。
スーパーが求めている人材がわかれば面接時の自己アピールにも使えますね。
さっそく見ていきましょう。
前提条件
当たり前すぎる原因は割愛します。
例えば、
◆服装、身なりが整っていない
- ネクタイ、アイロンがけ、汚れ
- 頭髪、ひげ
◆言葉遣いができない
- 丁寧語、謙譲語が使えない
- タメ口、友達感覚で話す
◆あきらかに非常識な行為
- 遅刻した
- 履歴書忘れた
以上の3点は、面接を受ける以前の問題です。
それで落とされたとしても、「そりゃそうでしょ」と言わざるを得ませんし、そこに気づかず面接に臨むのは自覚に欠けているとみなされるからです。
面接するにあたって当たり前のことを最低限できていることが、第一条件です。
この「当たり前」がわかっているか、言い換えれば「常識ある人間か」「礼儀をわきまえているか」ということが、面接において最初に見抜かれるポイントになります。
ここで引っかかってしまうと勝負ありです。
面接官の顔は笑っていても、手元の履歴書の右隅には「✗」と書いているでしょう。
今回は、「当たり前のことが最低限できている」「最低限の常識はある」ということを前提に話を進めていきます。
大手スーパーの採用面接で落とされる人【ワースト5】
もし、あなたが今日初めて会う5人の異性から同時に結婚を申し込まれたとしたら、どこを見て選びますか?
外見だけでしょうか?性格でしょうか?経歴ですか?
でもその前に、なぜこの人は私を結婚相手に選んでくれたんだろうと思うはずです。
「私のどこがいいのか、なぜ私でなきゃダメなのか?」
「本当に私のことを愛してくれているのか?この先ずっと愛してくれるのか?」
本心が知りたくなります。
本当に愛しているならきちんと理由を話せるはずだし、私を安心させてほしいと願うはずです。でも、初めて会ったその日に選ぶなんてできません。
気になった人へは、
「もう少し会って話を聞きたい。もっとあなたのことが知りたい!」
そう思うのが普通です。
だから、また会う約束をして何度も何度も会って話をしていくうちに、「ずっと一緒にいたい!」と思える人を選ぶはずです。
企業の採用面接も同じだと思っています。
結婚を申し込んだ5人が就活者で、申し込まれた方を企業に置き換えれば、なんら変わりはありません。
初めて会う者同士が、相手の好意を受け入れるかどうかの話です。
以上のことを踏まえた上で、実際の面接で落とされてしまう人の特徴をお話します。
◆スーパーの採用面接で落とされる人【ワースト5】
- スーパーで働きたい明確な理由と動機が弱い
- 本部・本社での事務系を希望している
- 人生でリーダー的な役割をしたことがない
- 遠地への転勤はできない
- すべてにおいて平均点で普通な人
上記の通りです。
ひとつずつ解説します。
スーパーで働きたい明確な理由と動機が弱い
- なぜ小売業?
- なぜスーパー?
- なぜうちの会社?
この質問に、相手を納得させるだけの理由と動機が必要です。
ここが曖昧だと一発で見抜かれます。
先程もお話したように、なぜ私を選んだのか?どこがいいの?という理由を相手に納得してもらわないと、いくら好きだと告白しても信じてもらえません。
会社の将来を支える候補生、厳しい目で選んでいきます。
自分ではうまくいった、うまく話せた、話が盛り上がった、相手も頷いて聞いてくれてたと思っても、人事も面の皮は厚いのです。
面接ではいい感触だったとしても、落とされることはよくあります。
本部・本社での事務系を希望している
入社したら人事部で働きたい、広報で働きたいなど店舗での販売の仕事より本社でのデスクワークを望んでいる人です。
小売業に入りたいのに、デスクワークをやりたいというのは採用側や現場で働いている社員からすると、「小売業をわかってないな」と思ってしまいます。
小売業においては、店舗での仕事がメインであり9割が店舗、1割が本部のデスクワークです。
中にはバイヤーになりたい人もいると思います。しかし、「店長をやりたくないからだな」と思われるような人は採用しません。
企業は店舗でみんなと協力して地域住民のために働いてくれる人、将来は店長としてリーダーシップを発揮してくれる人を探しているのです。
店舗を経験しないで本社勤務になった人はいません。最初は全員店舗への配属になります。
店舗での経験と実績、本人の資質、そして本社の空席が一致しなければ非常に厳しい狭き門です。
まずは、店舗でしっかりと仕事を覚え経験と実績を積むことです。
人生で一度もリーダー的な役割をしたことがない
採用する側は、初めて会うあなたがいままでどんな人生を歩んできたかを知ることで、今後の人生を予想しています。
例えば、学生時代に
- クラス長
- 係・委員会での取りまとめ役や委員長
- 生徒会の役員
- 部活のキャプテン、部長
- サークルのリーダー
どんな場面でどのような活動、活躍をしたかを知ることで、入社してからも同じように活躍してくれそうだなと採用側が期待できるからです。
もし、いままでリーダー的な役割を敬遠してきた、避けてきたので経験がないということであれば、これからも責任ある立場や従業員の中心となってリーダーシップを発揮することはないなと判断されてしまいます。
頼りがいのない人を採用しますか?あえて結婚相手に選びますか?
過去の生き方と実績から、採用した場合の仕事ぶりを見通しているのです。
遠地への転勤はできない
自宅からの通勤しかしたくない人。
特別扱いしなければいけないような人は、採用したくないのです。
スーパーは2~3年ごとに転勤があります。
転勤ができない、遠地へはの転勤はできないという人を採用してしまうと、会社としては使いづらいからです。
どこでも、なんでもやりますというくらいじゃないと厳しいでしょう。
その上で、将来やりたい職種や夢を明確な理由も添えて話せるかどうかです。
夢や希望はあっても、なにかと条件付きの人を選ぶかどうかですね。
すべてにおいて平均点で普通な人
これといって特徴のない人ですね。
自己アピールできるものがなにもない人です。いや、本当はあるのかもしれません。
自己分析ができていないため、自分で自分がわかっていないタイプです。
面接は、20数年間のあなたの人生がどういうものであったかを発表する場。その出来事やエピソードから協調性、責任感、リーダーシップといった多岐にわたる項目をチェックしていきます。
そして、話し方や言葉遣い、態度、姿勢、表情から現在のあなたの成長ぶりと今後の活躍を予想します。
ですから、面接で聞かれること話すことは十分わかっているはずです。にもかかわらず、自己分析、調査ができてないということは、
宿題を忘れたと同じことです。
面接の期日は決まっていたし、あらかじめ知っていたはずですから時間は十分にあったはず。
- 期日を守れない人
- 課題に対して真摯に取り組まない人
- 調査能力が足りない人
自分のことすら分かっていない人が、これから相手の立場になって物事を考えることができるだろうかと不安にもなります。
先程と同様、これからもそんな人生と仕事ぶりをしそうだなと判断されてしまいます。
人の性格や生き方はそうそう変わるものではないとわかっているからです。
いままで何もなかった人は、これからも何もないだろう。
うちの会社に入って急に変わるはずがない。変わったとしても確率的にはかなり低い。
わざわざあえてそういう人を採用するでしょうか?
残念ながら、採用する理由もメリットもないですね。
「三方良し」になれる人材か
あなたを採用することによって、企業は3つの利益を確保しようとしています。
- 企業への利益
- 店舗周辺地域への利益
- 自分自身の利益
だから、企業は今日初めて会う「あなた」が、どんな人か知りたくてしょうがないんです。
「あなた」という商品を企業に売り込まなくてはいけない。
企業側からすれば、「あなたはうちの会社に入社できればうれしいでしょう。でも我々にはどんなメリットをもたらしてくれますか」ということです。
あなただけ入社できて良かったでは、企業は採用したくありません。
採用すれば年間何百万の給料を払うわけですし、さらに経費もかかります。
「お値段以上の働き」をしてくれるかどうか、企業は見極めているのです。
まとめ
今回は、「大手スーパーの面接で落とされる人ワースト5」と題して、スーパーの面接で落とされてしまう人の特徴を5つ、ご紹介しました。
- 超一流ではないけど、それなりの大学は出ている
- 見た目も特に悪くはない、清潔感もある
- 話し方も態度も真面目
- 大学ではそれなりに勉強もしたし、バイトもサークル活動もした
- バイトを通じて人と接するのが好きになった
だから、小売業で働きたい。
こういう学生さんは、本当に多いと思います。
前提条件でもお話したように、常識も礼儀もわきまえている、見た目も特に欠点がない人を対象に解説してきました。
つまり、
こういう人の特徴ですね。
悪くはない、悪くはないんだけど「欲しい!」とか「他の企業に採られたくない!」と思える人材ではなかったということになります。
面接は、言葉遊びではありません。上っ面だけの体裁の良いセリフを披露する場所ではないからです。
そんなものはすぐに見破られどんどん剥がされていきます。面接官は言葉で覆った中身を探り当てます。
中身がない人ほど、かっこいい言葉でなんとか体裁を整えようとします。
自分ではうまく話せたつもりでも、何万人を相手にしてきた面接官には正体を見抜かれます。
面接については、いろんな本やネットで攻略を紹介しています。しかし、仕組みとしては非常にシンプルです。
- 自分のアピールポイントと武器はなにか
- 相手のどこが好きか
- なぜこの会社じゃなきゃダメなのか
上記3つをとことん分析して、相手を納得させるだけの「証拠と根拠」を示すことができれば、採用される確率は高くなります。
相手を知る、自分を知る。
これに尽きます。
今回は以上になります。
参考になれば幸いです。