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スーパーの値引きは何時から?【結論:決まってません。】

スーパーの活用

スーパーの値引きって何時からするのかしら?毎回時間が違うけど、どうやって決めてるのかしら?

こんな悩みにお答えします。
 
◆本記事の内容

【値引き時間に悩む人】スーパーの値引きは何時から?

  • スーパーの値引きは何時から?
  • 値引きと値下げの種類とやり方
 

◆本記事の信頼性

この記事を書いている私は、東証一部大手スーパー(売上は日本でベスト5入)勤務歴25年、管理職歴(副店長・店長)は5年です。私の経験から記事でわかりやすく解説します。

 

◆本記事でわかること

本記事を読み終えると「スーパーの値引きの仕組み」がわかります。

 

今回は、「スーパーの値引きはどうやって決めてるのか?」を解説していきます。

私自身、大手スーパーで勤務を経験していますので、参考になるはずです。

 

 

「値引きのタイミングが知りたい!」と思っている方は、最後まで読んでみてください。

 

 

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スーパーの値引きは何時から?

 

結論ですが、決まってません。

 

なぜ決まってないのか?いや、決められないといった方が正確かもしれないです。それには値引きのメカニズムを知ってもらったほうがいいので、そこからお話していきます。

 

前提:値引きと値下げは違う

 

みなさんは値引きと値下げは同じだと思ってませんか?

簡単に整理しておきます。

 

判断基準は、商品自体に問題があるか、ないかです。

  • 商品に問題がある → 値引き
  • 商品に問題がない → 値下げ

 

問題とは?

変色、鮮度劣化、消費期限、量が減ったなどの原因です。

 

例えば

牛肉の色が少し変わってきた、刺し身のマグロの色が変化してきた、お弁当の消費期限が近づいてきた、キャベツの傷んでいるところを切って量が減ったなど訳あり品の場合。

ひとつひとつ、単品ごとに値引きシールを貼っていく感じですね。

当日、売り切りじまいです。

 

一方、値下げは商品自体には問題はないけど、とにかく早く売りたい場合です。

 

例えば

  • 夏物・冬物の服を一斉に安くする
  • イベント商品(ハロウィン・クリスマス)を期間が終了した時
  • 発注ミスにより大量に商品が入荷してしまった
  • 急な天候の変化で商品(なま物)が残りそうな時

小売業の一番残ると困る商品ですね。これをなんとか早く売ってしまわないといけないので20%30%、半額と売り切れるまでやります。

 

こちらは、なま物以外は値引きシールではなく、バーコードの情報を呼び出して、売価自体を操作しますので作業的にはラクです。しかし、1つの商品に対しての数が多いのが特徴です。

なので、売り切れるまでに時間がかかります。

 

どうやって値引きを判断しているか?

 

1つではありません。いろんな情報を整理して判断しています。

 

生鮮食品(肉・魚・野菜・果物・惣菜)の値引きをする判断基準はたくさんありますが、代表的なものをいくつかあげてみます。

 

◆いつやるかの判断基準

 

生鮮食品の中でもみなさんが一番関心のある、刺し身、肉、お弁当・寿司を見ていきましょう。

特徴は、時間とともに劣化する商品ということです。

 

  • 商品の数と価格
  • 天気・気温
  • 曜日
  • チラシ
  • 客数
  • 原価=利益

最低でもこれくらいは考慮してます。

 

どの商品を値引きするかは、商品の売れ方と残り具合、そして価格によって決まります。

一律、いきなり全品半額なんてことは絶対しません。

 

例えば

1580円の刺身盛り合わせが売場に2パック、980円が5パック、580円が10パックあるとします。どの商品から順番に何%値引きをしてどのタイミングでするかは、上記を考慮した上で担当者によっても判断はさまざまです。

当然、商品ごとの利益率も違いますから、値引きの額とタイミング、順番は慎重になります。

 

売れ方は、客数によってもっとも影響を受けますが、その客数は天気や気温で左右されます。もちろん天候は前日、前々日から情報を入れていますが、予想通り上手くは行きません。必ずズレが生じます。

そのズレを帳尻あわせするために、値下げしています。なぜなら、少しでも売上に変えたいし、廃棄にはしたくないからです。

 

スーパーの担当者も当日やってみないとわからないのです。

 

 

どのくらい値引きするか?

 

段階的に値引きをします。

 

10%、20%、30%、50%と徐々に高くしていきます。

どのくらい値引くかは、消費者にとっても店にとっても死活問題です。どんどん値引けば消費者は喜びますが、店の経営を圧迫します。逆なら、お客は離れて行きます。

 

例えば、

先程の刺身盛り合わせ1580円、980円、580円それぞれ原価が違います。利益率といってもいいですね。1580円30%、980円40%、580円50%という感じです。

この利益率をなるべく減らさないように、値引きで売りさばくかが腕の見せ所です。

 

580円の刺身なら、最後の手段で半額にしても、利益も損もなしで終わります。しかし、1580円だと30%の利益しかないので、半額にすると原価が1100円くらいなので310円の赤字です。

なので、この場合は1580円の刺身を最初に値引きをかけて売り切った方が良いことになります。

 

ですから、半額というのは使いたくない、最終兵器なのです。

 

半額は最後の最後の最後の手段ですので、やればやるほど店は大損します。最終的には、店そのものの存続が厳しくなり、担当者変更か店長変更になってしまいます。

 

店と消費者どちらも損しない値引きが理想ですね。

 

 

だれが判断しているのか?

 

基本的には、売場担当者の主任か副主任にあたる人、または店長(副店長)です。

 

スーパーは鮮魚・精肉・青果・惣菜など各部門の独立採算制で運営しているからです。

部門の売上・利益は自分の評価にもつながります。例えば、給料、ボーナス査定や昇進にも影響しますので必死です。

 

店長がかかわる場合は、

  • 金額の大きい商品 → 5000円以上するような商品
  • 数量の多い商品 → 発注ミスで大量に入荷した場合
  • 季節・催事商品 → ギフト、クリスマス、お正月品
  • 緊急性のある場合 → ゲリラ豪雨で客数が望めそうもない時

売れ残った時に、多額の損失が予想される商品ですね。

この場合は、部門の利益がというより店の利益にかかわりますので、店長としても適切な判断が求められます。

 

次に、値引きや値下げの種類についてまとめておきます。

 

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値引きと値下げの種類とやり方

 

これを知っておくと、お買物でたくさん得します。

そろそろ値引きだな、というタイミングが分かるからです。値引きと値下げに分けて解説します。

 

値引きの種類

 

主に生鮮食品(野菜・果物・肉・魚・惣菜)が対象になります。

見た目による値引き

 

変色、痛み、傷、スレ、へこみなど通常品とは見た目が異なる商品は、一度作業場へ下げて、傷んでいる所を取り除きます。

 

例えば、バナナが一番わかりやすいですね。

緑色から黄色に色づいて、その後黒い斑点(スウィートスポット)がでてくると糖度が増します。

出典元:DOLEバナナの歴史を紐解く

 

通常スーパーに並んでいるのは5番「グリーンチップ」または6番「フルイエロー」までです。それ以上に色が進むと商品価値としては下がりますので、値引きの対象となります。

1本だけ傷んでいる場合は、取り除いて減った分安く値引きして販売します。

 

商品の変化にいかに早く気づき、値引きで売り切るか。

早期発見がポイントです。

 

青果売場の値引き品コーナーは一度のぞいてみるとお得です。

 

予測のズレを修正するための値引き

 

主に、店内で加工製造された商品が対象です。

刺身、弁当、寿司、カットスイカ、カットキャベツ、生肉などです。

 

発注や製造計画通りには、なかなかいきません。急な天候変化、夕方のゲリラ豪雨などのように予測のつかないことで客足が鈍ってしまうこともあります。

それでも、来てくれたお客さんになんとか買ってもらおうと、値下げをして販売します。

天気の悪い日は売上どうこうではなく、値引きや廃棄を抑え利益をきちんと確保することが大切です。

 

雨の日は意外とねらい目です。

 

時間による値引き

刺し身、寿司、弁当などが対象になります。

企業によって違いがありますが、製造から6時間経った商品は例外なく値引きで販売します。

 

例えば、

開店9時の場合、開店時に出した寿司や弁当は15時には値引きになります。

スーパーでは、夕方4時は2回目の開店と位置づけています。

開店から出していた商品は一掃して、夕方のピークに向けて新しいものを出したいのです。

 

15時~16時あたりは、商品入れ替えのため値引きが発生しやすくねらい目です。

 

閉店前の値引き

基本的になま物、弁当、寿司、揚げ物、カット物、生肉など)が対象です。

翌日販売できない商品なので、最後の最後、廃棄にならないよう思い切った値引きをします。

例えば、閉店が24時の場合

閉店の2時間前、22時あたりに最終の値引き作業をして閉店までに売り切ります。

こういう閉店前の値引き商品を専門?に買ってくださるお客様もいるので、ある意味助かってる部分もあります。

 

但し、日持ちはしない商品なので、早めに食べてもらうようお願いしてます。

 

閉店2時間前がねらい目です。

 

 

値下げの種類

 

主に、生鮮食料品と雑貨品以外の商品が対象です。

日付による値下げ

 

賞味期限や消費期限が記載されている商品が対象です。

 

しかし、日付の管理は、賞味期限よりさらに短い、販売期限で管理しています。

販売期限については、小売業の食品ロスがなかなか減らない原因と対策!で解説していますので参考にして下さい。

 

スーパーの値下げとしては、これが一番数が多いですね。

販売期限で管理しているため、値下げが大量に発生し、売りきれずに食品ロスの原因にもなっています。

 

店内のコーナーでワゴンに処分品として販売されてるものがねらい目です。

 

季節・イベントによる値下げ

 

季節品・催事商品と呼ばれるものです。

<季節品>季節を代表する商品

花火、水ようかん、そうめん、クール◯◯など

夏休み終了後、季節の変わり目だが商品自体は問題ないのでぎりぎりまでやらない場合もあります。

デパートや服屋さんで、入れ替えのため夏物・冬物の一斉値下げもこれにあたります。

 

<催事商品>

お正月・節分・バレンタイン・ひな祭り・ホワイトデー・ハロウィン・クリスマス・年末などのイベント性の高い商品です。

パッケージにイベント名が入っているものが多く、期間終了後は販売しにくい商品です。そのため、期間終了翌日から値下げになることが多いです。

 

商品自体は問題ありません。でも小売業界は、「季節外れ・時期外れ」というのを一番嫌います。

だから、早く売り切ろうとしますね。

 

季節の変わり目が、ねらい目です。

 

戦略的な値下げ

いわゆるタイムセールとよばれる値下げです。

いつもより売価を下げて、利益を少し落としても、その分点数を伸ばして売上を稼ごうという作戦です。ピークタイムによくやりますね。

お客さんがいない時にやっても意味がないので、一番混雑してるピークにやると効果があります。

 

例えば、

刺身切りたて、カツオのさし身切りたて、カツの揚げたて、焼きたてのパンなど

買ってそのまま、夕飯のおかずとして食べてもらうので鮮度抜群のお買得品でになります。

これを買わない手はないですよ。

 

ピークタイム16時~18時がねらい目です。

 

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まとめ

 

今回は、「スーパーの値引きは何時から?」と題して、スーパーの値引き、値下げの仕組みを解説してきました。

 

結論は最初にお話した通り、決まってないんです。

でも、値引きや値下げにはいろんな種類とやり方があります。その種類とやり方を頭に入れておけば、値引きのタイミングの参考になるはずです。

きっとあなたのお買得品が見つかるはずです。

 

食品ロスを減らすためにも、大いに値引き値下げ商品を買っていただきたいと思います。

 

今回は以上です。

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