スーパーでバイトを考えてる人
スーパーのバイトって、レジと品出しですよね。それなら私にもできそうなので働こうかなと思っています。
こんな勘違いをされてる方へ書いていきます。
実際こういう方が多く、現実とのギャップで辞めていった主婦を何人も見てきました。
- 「スーパーのアルバイト」の仕事内容
- 「スーパーのアルバイト」の環境
◆本記事の信頼性
◆本記事でわかること
今回は、「知られざるスーパーの仕事」を解説していきます。私自身、大手スーパーで勤務を経験していますので、参考になるはずです。
「スーパーでバイトしようかな?」と思っている方は、最後まで読んでみてください。
知らないと後悔する「スーパーのアルバイト」仕事と環境
「スーパーって、いつもアルバイト募集してるけど、そんなに人手が足りないの?」
答えは、YESです。
たぶん、足りてるお店ってありません。
では、なぜいつもこんなに募集をかけているのに、人手が足りないのか?
年中募集をかけている理由は、
- 面接をしたら適正に欠けていたのでお断りした。
- 採用したが、長く続かなかった。
- そもそも、応募がない。
この中で「そもそも応募がない」というのが一番多いですが、2番「長く続かなかった」という方もたくさんいます。
原因は、自分が考えていたような仕事内容ではなかったことが一番の理由です。今回の記事は、この「長く続かなかった」理由にもつながります。
現実のアルバイトの仕事を理解して後悔しないようにしましょう。
実はこんなにあるバイトの仕事
「え!これって、社員の仕事じゃないの?」と思った人は、要注意です。ここにベテラン従業員にもなると、ピークタイムの混雑時はレジの応援にも入ります。
実は、社員とアルバイトの仕事は重なる部分が多いのです。
社員は全従業員の2割以下
どうしても、「スーパーの仕事=品出し」というイメージが強く、実際買い物に来た時に一番目につく作業ですので仕方がないのかな、とは思います。
私が店長になったときは面接で、必ず「スーパーの仕事って、どういうイメージを持っていますか?」と確認するようにしていました。
あらかじめ面接時に聞くことで、ギャップを少しでも解消しておきたかったからです。
品出しだけ、調理だけ、レジだけという仕事はなく、なんでもやれる臨機応変さが必要です。
人間関係が複雑
これはスーパーに限らず、どこの職場でもあることなんですが、
他の職場との違いは
- 女性従業員の比率が8割~9割
- 高校生から70歳までと年齢が幅広い
- 職位、勤務歴、年齢の組合わせが複雑
順番に見ていきます。
従業員の8割以上が女性
社員以外は、ほぼ女性です。
先程もお話した通り、アルバイトと契約社員で8割以上占めてるためです。
一見すると女性が働きやすい職場かなと思われがちですが、これがなかなかそうとばかりもいえないところがあります。
例えば
堪えられる人はいいんですが、そんなことが長く続くと、大抵の人は辞めていくことになります。
しかも、従業員が100名を超える場合が多いので、ひとりひとりへのケアは欠かせません。
年齢層が広い
高校生から70歳まで幅広く働いています。
営業時間が長いので、時間帯によってあらゆる年齢の方に働けるチャンスがあります。
例えば
年令問わず働けるのが、スーパーのメリットでもあります。
ただ、長年勤務するベテランの、いわゆる「お局さん」もかなり多く、新人さんで人間関係に苦労する人も少なくありません。
人付き合いに慣れてる人や上手に受け流すことができる人なら問題ないです。
スーパーは団体競技なので輪にとけ込めず、連携が上手くできないと孤立してしまいます。
職位と勤務歴と年齢が合わない
職位と勤務歴の逆転現象が起きます。
職歴は短いけど契約社員になれば、勤務歴も長くて年齢もずっと上のアルバイトに指示をあたえて部門運営をしなければならないからです。
例えば
複雑な掛け合わせで、さまざまな職場環境が生まれます。
やりやすくも、やりにくくもなります。
自分も新入社員のころは、学生アルバイトの方が仕事の段取りもスピードも速いので、教わりながらやりました。
仕事を覚えるまでは、年齢にかかわらず教えてもらいながらやってました。
このへんが長く続けられるかどうかの分かれ道になってきます。
変なプライドは捨てるってことですね。
人が休んでいる時でも働く
小売業、接客業、サービス業の宿命です。
東日本大震災以降、コンビニやスーパーはライフラインとしての役割もさらに大きくなりました。
採用にあたっては、休みも十分確認します。
例えば
- 土日の出勤はできるか?
- 祭日の出勤はできるか?
- GW、お盆、クリスマス、年末年始の出勤はできるか?
期間中すべて仕事ということはありません。
土日、祭日も、月に8回以上はありますので、交代で休むことになります。
イベント期間中も、
- お盆・・・8月12日~13日
- クリスマス・・・12月24日
- 年末年始・・・12月30日~31日
一年で一番売上が高く、客数も倍近く増えますので、全員出席にする必要があります。
採用の際には、事前に説明と確認をして、納得してもらった上で採用になります。
もし、以上のような説明や確認なしに採用されたら、後から事実を知ってGW連休取れないとか年末年始休めないということなります。
仕事をするかプライベートをとるか選択を迫られます。スーパー側も1人だけ特別扱いはできませんので、辞めることになるでしょう。
理不尽なお客様への対応も
スーパー側からお客様を選ぶことはできません。
毎日、何千人ものお客様が来店されるので、本当にいろんな人が買物にきます。毎日といわずとも週に何回か、心ない言いがかりをいう人もいるのです。
例えば、
もちろん、なにか問題があれば社員、店長が対応しますが、なかには店長を呼ぶ間もなく、捨てゼリフをいって帰っていく人もいます。
レジの対応のことでいわれるならまだしも、他の部門のことでいわれることもあります。なんで私が怒られなくちゃいけないの?と納得いかないこともあります。
どの商売でも避けては通れませんね。
やることが多いわりに時給は低い
低い時給で働いてもらわないと経営が成り立たない構造になっています。
細かい話は今回しませんが、スーパー業界の営業利益率はざっくり1%なんです。つまり、100円の商品を売って1円しか利益はでないのです。
例えば、世界優良企業の営業利益率は
- トヨタ 約8%
- Apple 約23%
- Amazon 約26%
- Microsoft 約35%
ケタ違いとはこのことです。
あくまで率の話なので、収益構造がいかに違うかというのがよくわかります。スーパー、小売業界は収益構造を変えないかぎり、時給のアップにはつながらないでしょう。
労働分配率は50%近くあるので、儲けた利益の約半分は給料として還元されていることになります。
本部と労働者で、折半している感じですね。
まとめ
今回は、「スーパーのアルバイト」仕事内容と環境を知ってもらうためのお話をしてきました。
この話をしようとした背景に、思っていた仕事と違うとか、こんな職場だと思わなかった、という人が多く、そのギャップをなんとかこのブログでお伝えできたらと思い書きました。
スーパーによってもかなり差があるはずです。
辞める人の話ばかりしましたが、実際は辞めない人のほうが圧倒的に多いので、どうか怖がらないで下さい。
今後も、スーパーで働く楽しさを少しずつでも伝えていければと思います。
スーパーの採用面接については、【スーパー希望者向け】バイトの採用は、面接前に8割決まっている!で詳しく解説しています。
参考にしてもらえたらうれしいです。
今回は以上です。