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【スーパー向け】残業が減らないリアルな原因とリアルに減らす方法

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会社から残業は36協定違反になるから、月30時間以内にしろといわれています。でも正直、全然終わらなくてサービス残業してます。もう残業代の問題ではなく、自分の時間、家族の時間も欲しいです。このままだと体を壊しそうで不安です。

こんな悩みにお答えします。

 

◆本記事の内容

  • 残業が減らないリアルな原因
  • 残業を減らすリアルな方法

 

◆読んでほしい人

  • 会社から残業が多いと指摘されている
  • 自分の時間、家族との時間が欲しい
  • 残業を減らすなんてムリと諦めている
  • 小売業への就職を考えている

 

◆本記事の信頼性

この記事を書いている私は、

  • 東証一部大手スーパー勤務歴25年
  • 管理職歴(副店長・店長)5年

理屈や理論だけでなく、現場で使える解説をしていきます。

 

◆本記事でわかること

本記事を読み終えると「残業が減らないリアルな原因と対策」がわかります。
今回は、小売業向け「残業を減らす方法」を解説します。

 

私自身、25年間新入社員の頃からたくさんのサービス残業と改善に取り組んできましたので、経験に基づいてご紹介します。

 

最後まで読んでみてください。

 

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残業が減らないリアルな原因

 

  • 「残業代は欲しい!」
  • 「けど30時間に収めるなんてムリ!」
  • 「サービス残業したり持ち帰って仕事してます!」

こういう社員は多いと思います。私もガッツリそうでした。

 

30時間てことは、1日1時間半の残業しかできません。

30時間を超えれば、36協定違反で会社から名指しで指導が入るし、改善されなければ降格、減給などの処分になることもあります。
企業側も違反すると「30万円以下の罰金または6ヵ月以下の懲役」が科せられるようになりましたので、体裁を保つのに必死です。

 

ブラック企業の烙印を押されるからです。

 

36協定や残業については、「【就活者向け】スーパーはブラックなのか?元店長が解説します。」で詳しく解説しています。

 

でも、会社からは容赦ない要求がきます。

  • 売上は上げろ
  • サービスレベルは落とすな
  • 残業は減らせ

無理難題です。

それでもなんとか現場レベルでできることはないかと、かつて私が試行錯誤した方法を残業が減らないリアルな原因も交えて今回は、お話したいと思います。

 

 

◆残業が減らないリアルな原因

  • 営業時間と勤務時間に差がありすぎる
  • 定時がちょうどピークタイムになる
  • 評価・評判が気になってしまう
  • 上司・先輩より先に帰れない
  • 一般消費者を対象にする業種である
  • 時間に関係なく顧客からの要求

ひとつずつ解説します。

 

原因①:営業時間と勤務時間に差がありすぎる

 

これが一番の理由ですね。

 

お店を開いている以上は無人での営業はできません、だれかが勤務するしかないからです。

スーパーの勤務時間は基本8時間ですが、営業時間は9時~22時か24時が多く15時間営業しています。

 

単純に計算しても、7時間足りません。

 

スーパーは開店の9時に出勤したのでは全く間に合わず、店の規模にもよりますが中・大型店なら少なくとも3時間前の朝6時から仕事を始めます。

 

すると、6時から8時間勤務で14時が定時になります。

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社員が14時で帰っていいのか?ってことになります。

 

原因②:定時がちょうどピークタイムになる

 

帰ろうとしても、夕方のピークタイムと重なるからです。

 

開店は9時でも2~3時間前から勤務し、8時間労働し1時間残業をしてもちょうど16時前後になりピークタイムに入るからです。

 

客数はグンと跳ね上がりレジは混雑、各売場もごったがえしてる中「お先、失礼します」とはなかなかいえません。

 

そのままずるずると働き、気づけばピークが落ち着く19時になっています。

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残業をつけると30時間をすぐ超えてしまうのでサービス残業にしてしまうのです。

 

原因③:評価・評判を気にしてしまう

 

本当は帰ろうと思えば帰れるのに、周りの目が気になって帰れないということです。

  • 「あいつ、もう帰ったの?」
  • 「もう帰るの?」
  • 「売場大丈夫だよな?」
  • 「なんかあったら電話するからな!」

奇人か変人の扱いをされてしまいます。

 

翌日、昨日はああだった、こうだったと小言をいわれると早く帰りたくなくなります。

 

「だから売上悪いんじゃないか?お前のせいで昨日は予算いかなかった」などといわれたら、定時になんて帰れるわけがありません。
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これは店長の雰囲気作り、帰りやすい職場作りに大きく関係しています。

 

原因④:上司・先輩より先に帰れない

 

これこそ昔からある悪しき慣習ですね。

 

こういうのは、店長が率先して改善するなり、上司・先輩達が先に帰るなりして下の者が帰りやすい雰囲気を作って欲しいですね。

「先に帰っていいぞ!」「先に帰るから、終わったら上がれよ!」とか「よし、今日はこれくらいにして帰るか!」と一緒に上がって欲しいですね。

 

武家社会から続く、日本の縦社会が高度経済成長を生み出したわけですが、一方で長時間労働が美徳とされる悪しき慣習と評価も生みました。

今の若者たちがこのような縦社会にたえきれずドロップアウトするのもムリもないです。

私も、新入社員のときは縦社会といより体育会系といえば聞こえがいいですが、パワハラの毎日でした。

 

超一流企業ほど、セクハラ・パワハラには厳しくなっており、2流、3流の企業ほど根強く残っているため、いい人材は集まらず、来たとしてもすぐ辞めてしまいます。

 

原因⑥:一般消費者を対象にする業種

 

B to Cのビジネスということです。

 

一般消費者を相手に商売する接客業であるため、消費者の利便性を第一に考えているからです。

あらゆる世代、あらゆる食事、好み、イベント、風習、慣習に対応するため店の規模も品揃えも営業時間も拡大し、年中無休にしました。

 

そうした弊害が確実に出てきていますが、企業は見て見ぬふりをして、さらに事業の拡大を狙っています。

20代の人たちは身軽ですから、気に入らなければどんどん辞めていきますね。

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もちろん、ムリして残る必要は全くないと思います。

 

原因⑦:時間に関係なく顧客からの要求

 

これもけっこう多い原因です。

 

営業時間内ですから、お客さんから容赦ない要求がきます。

夜10時、11時、閉店間際でも関係ないです。

 

たとえば、

  • 商品加工(刺身・果物ギフト)
  • 商品問合わせ(在庫・品揃え)
  • クレーム対応(釣銭違い・商品不良)

在庫確認や商品案内ならだれでもできますが、刺身や果物盛合せとなると経験のない人にはできません。

担当者が帰った後だと経験のある店長ならできるかもですが、他の従業員にはできないからです。

 

クレーム対応は、店舗管理者の店長・副店長の仕事です。

一番多いのが、商品クレームですね。

 

たとえば、

  • 野菜の中が腐っていた
  • 果物が傷んでいた
  • 賞味期限が切れていた
  • 異物が混入していた(髪の毛)

お客様から連絡があれば、即対応が基本なので、場合によっては夜中でもご自宅にお伺いして対応します。

対応しただけではなく、本部へ報告書も提出しなければならず1つのクレームで大変な時間と労力を要します。

しかし、クレームはゼロにはなりません。毎日のようになにかしらありまして、1日数回なんてこともあります。

 

本来ないはずのクレーム対応によって、やるべき仕事に遅れがでてしまいます。
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では、こんな状況の中、どうやってムダな残業をせず長時間労働をやめて帰るのかをお話します。

 

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残業を減らすリアルな方法

 

まず前提として、シフト制をとっているスーパーを対象に話を進めていきます。

なぜなら、スーパーでシフト制の勤務体系になってない時点でブラック企業だからです。

 

スーパーは、営業時間内で早番・遅番をとるべき業務です。

朝9時から24時までの営業なので朝から1人ではムリだからです。たとえば、病院関係、警察、消防と同じ感覚です。

 

私が入社した頃は開店10時で閉店は20時だったので、シフト制にする必要がなく、毎日朝から閉店近くまでいました。
こういうスーパーはまだ多いと思います。でも今となっては、シフト制にできる24時閉店の方がラクですね。

営業時間が長いのに、シフト制になっていないスーパーで働いているなら、辞めることをおすすめします。

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では、前置きはこれくらいにして、さっそく解決方法を見ていきましょう。

 

◆残業を減らすリアルな方法

  • 変形労働時間の最大活用
  • オペレーションを簡素化する
  • 退社時の状態を上司と目線合わせする

 

方法①:変形労働時間制の最大活用

 

1ヶ月単位の変形労働時間制とは、

法定労働時間を1か月以内の労働時間を平均し、1週間あたりの労働時間が40時間以内になるようにするものです。つまり、日々の労働時間は4時間~12時間で選べ、1ヶ月の総労働時間が合えばよいという制度です。

 

正直、この制度が導入されていないとスーパーの勤務はかなりキツイです。

導入されていると、こんな事が可能です。

  • 早番・中番・遅番体制
  • 2人出勤時は短くしてつなぐ
  • 1人の時に長いシフトにする
  • 勤務時間を臨機応変に変える
  • 途中間を空ける時間を作れる

ひとつずつ解説します。

 

早番・中番・遅番体制

部門の社員数に合わせてシフトを組みます。

社員2人体制なら早番・遅番、3人なら中番もできます。アルバイトは固定の勤務時間なので、社員がリレーして長時間営業をカバーします。

たとえば、

早番:7時~15時、遅番:12時~20時のリレーで20時までカバーできます。3時間だけ一緒に仕事する感じです。
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これができると、体も精神的にもラクになって自分の時間、家族の時間が増えますね。疲労も溜まりにくくなって翌日の仕事にも前向きになれます。

 

2人出勤時は短くしてつなぐ

社員が2人いるときは、お互い短い勤務にして1本の長い勤務につなげる方法です。

変形労働の活用ですね。

たとえば、

8時間勤務を5時間にして、2人で10時間分を勤務します。これで朝7時から18時までカバーできます。

社員が2人いる時に、勤務時間を同じにすると効果がないです。やりたくなるんですが、これをやると絶対に残業は減りません。

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相方が休みのときは1人でやってるんですからできるはずですよね。

 

社員1人の時に長いシフトにする

変形勤務にして残った時間を社員1人の時にまわします。

たとえば、

8時間勤務を5時間にして残った3時間を1時間あてがって9時間勤務にもできますし、全部プラスして11時間にもできます。
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2人時にいかに短くして、1人の時にロングで働いても残業になりにくいシフトで組むのがポイントです。

 

勤務時間を臨機応変に変える

当日の状況によって勤務時間を変えることができます。

スケジュールは、前月の後半に作りますから、1ヶ月以上先のことはわかりません。

なので、

  • 天候(大雨・台風・雪)
  • 急な天候の変化(雷雨・ゲリラ豪雨)
  • 急な人員不足

状況はつねに変わります。

これじゃ今日は売れないな、という場合はシフトを10時間から8時間へ変えて晴れの日をロングに変えます。

 

また、曜日によってメリハリをつけるのも大切です。

売れない曜日は短く、売れる曜日を長くという具合に、平均して全部同じにしないことです。

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退社時間は、毎日同じにする必要はないですね。

 

途中間を空ける時間を作れる

これは特殊な方法です。

途中2~3時間社員がいない時間帯を作ってロングシフトにする方法です。

たとえば、

早番が7時から5時間勤務で12時まで、遅番も5時間勤務で14時から19時までの勤務にして、途中12時から14時までは社員はいないことになります。

これは、12時から14時までは客数も少ないことから社員が2時間いなくても影響は少ないということから考えました。

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これはスーパーによってできる時間帯が変わると思いますが、チャレンジしてみる価値はあります。ただし、上司の理解と協力が必要です。

 

方法②:オペレーションを簡素化する

社員1人とアルバイトで開店できるような仕組みに変えるということです。

 

◆改善ポイント

  • 改善①:売場変更は最小限
  • 改善②:適正な売場面積
  • 改善③:適正発注量
  • 改善④:遅番の仕事

上記の通りです。

 

毎日、大掛かりな売場変更が本当に必要かどうか検証してみて下さい。

日替り品やおすすめ品など、売上が変わるものに限定します。逆に変わりすぎる売場は、お客様にとっても買いづらく商品を探し回ることになるからです。
 

また、売上を上げたいがために売場を広げすぎてませんか?

人員不足、残業も多いなかムダに売場を広げて効率を悪くしては本末転倒です。広げた売場に合わせて過剰な発注、過剰な入荷でますます悪循環になります。

本来の適正な売場、適正な発注、在庫に戻し、作業を軽くしましょう。

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せっかく早番遅番体制ができたなら、遅番の仕事内容を見直し、朝の作業が軽減できるような仕組み作りをしましょう。

 

方法③:退社時の状態を上司と目線合わせする

 

社員が退社する時の売場の状態を決めておくということです。

仕事に終わりがないため、どこまでという区切りを付けておかないと帰れないからです。

 

自分たちが考える売場レベルと上司のレベルを同じにしておくことで、担当者も帰りやすくなりますし、上司も安心です。

 

たとえば、

  • 最低陳列量
  • 在庫量
  • 前出しの状態
  • 鮮度の状態

売場の陳列量が一番の心配事ですから、定番・平台のレベルを確認しておきます。日替り品のような目玉商品は在庫を言っておけば、品切れしそうな時に品出ししてもらえます。

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前出しと鮮度チェックも退社時にしておけば、クレームも減らせますね。

 

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まとめ:会社と上司の協力、理解が不可欠

 

今回は、「残業が減らないリアルな原因とリアルに減らす方法」と題して、サービス残業の温床となる原因と解決法についてお話してきました。

 

おさらいします。

 

◆残業が減らないリアルな原因

  • 営業時間は長いけど、残業は減らせといわれ矛盾してる
  • 定時に帰ると言っても、ピークタイムだから帰れない
  • バカ正直に帰ったら、変なやつだと思われそう
  • 上司・先輩がなかなか帰らないから付き合うしかない
  • お客さん相手の商売だからなかなか帰れない
  • いつでもどこでもお客さんの対応がある

ざっくりこんな感じです。

 

◆前提条件

  • そもそもシフト制じゃないスーパーはダメ
  • 変形労働時間制を採用してないスーパーはキツイ

 

◆残業を減らすリアルな方法

  • 変形労働時間制を最大限活用する
  • 部門社員はリレー方式で19時までをカバーする
  • 2人の時は短く、1人の時は長くできるようシフトを組む
  • 天候や欠員に合わせて臨機応変に勤務時間を変える
  • 開店がラクになるように過剰な発注・在庫をやめる
  • 売場を売上に合わせて効率を良くする
  • 退社時の売場の状態を上司と目線合わせする

 

とはいえ、お店レベル・個人レベルでは限界があるので、会社の協力が不可欠です。

会社が減らすための仕組み作りや営業時間短縮などの改革が必要です。評価のあり方も、働き方改革できた店や個人を評価する仕組みが必要です。

そして、他店成功事例を共有化し、展開を広げていく流れが理想ですね。

参考になれば幸いです。

 

今回は以上です。

 

読めば読むほど、「この仕事は自分にあわないな…」と感じた方は下記の記事をどうぞ。

※「スーパーの仕事は自分にあわない」と感じた時の対処法3選

 

 

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