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【25年勤務の元店長が教える】スーパーで働くメリット4つ

スーパーの環境

就活中の学生

スーパーへの就職を希望していますが、デメリットばかりがネットに書いてあり将来に不安を感じています。長年スーパーで働いてきて結果的に良かったことはなんですか?

こんな質問にお答えします。

 

◆本記事の内容
  • 【25年勤務の元店長が教える】スーパーで働くメリット4つ
  • 労働環境の良いスーパー選び【6つの手順】
 
◆読んでほしい人
  • これからスーパーに就職を考えている。
  • スーパーの仕事に疑問を感じてきた。

 

◆本記事の信頼性

この記事を書いている私は、東証一部大手スーパー(売上は日本でベスト5入)勤務歴25年、管理職歴(副店長・店長)は5年です。小売業界で長く働いた経験をふまえ、理屈や理論ではなく実践に役立つ解説をします。

 

◆本記事でわかること

本記事を読み終えると「スーパーで働く自分の将来」をイメージできます。今回は、就職・転職者向けの「スーパーで働くことのメリット」を本音で解説します。

 

私自身、大手スーパーで長く働き、管理職としても勤務していたので参考になるはずです。

スーパーの仕事や将来に不安を感じている方に、わかりやすく解説します。

最後まで読んでみてください。

 

スーパーの労働環境をもっと知りたい!という方は、【就活者向け】25年働いてきたスーパーの労働環境【マジ話です】をご覧ください。

 

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【25年勤務の元店長が教える】スーパーで働くメリット4つ

 

結論、スーパーで働くメリット

  • 有事に強く、安定した収入が入る
  • 1日のスケジュールを自由に設計できる
  • 月間の休みを自分の希望で入れられる
  • 外回り営業や契約のノルマはない 
  • 買い物上手になる 

 

ひとつずつ解説します。

 

有事に強く、安定した収入が入る

 

安定した収入があることです。

 

災害や天災があった場合にも、ライフラインとしての役割があるからです。

 

たとえば、

地震、洪水、台風、コロナウイルスなどの天災が起きて、自分の店が使えなくなっても給料が支払われなくなることはありません。復旧作業や被災されてる市民のために働き続けることは大変な労力ですが、仕事はあります。収入も途切れることはありません。

家庭のある人、家のローンがある人にとっては、安定した収入が確保できることは大きいです。

 

不況であっても、農作物や漁獲高が減っても相場は高くなりますが、営業自体には問題ありません。売上や客数は一時的に減るでしょうが、仕事を奪われることなく、毎月収入があります。

 

そういう意味では、公務員に近い存在かもしれませんね。

 

1日のスケジュールを自由に設計できる

 

勤務中は自由に動き回れるということです。

 

自分のデスクや決まった持ち場(定位置)があるわけではないので、一日中動いている感じ。1か所にずっと仕事が嫌いな人には良いです。

 

たとえば、

工場内勤務、流れ作業、事務系の仕事は、自分の持ち場があって勝手に離れることができません。疲れても勝手に一服も、休憩もできません。

勝手に持ち場をはなれると「あいつどこ行くんだ?」と怪しまれます。

 

スーパーの仕事は、朝も早く拘束時間も長いですが、自由度の高さが特徴です。

何時に出勤して、何時から発注や休憩を取り、何時に帰るか、1日の段取りはすべて自分で決めることができます。もちろん開店時間や発注の時間は決まっていますが、細かいことはすべて部門のチーフまたは社員に任されています。

ですから、店や担当者によってみんな段取りが違います。

 

月間の休みを自分の希望で入れられる

 

月間の出勤スケジュールは部門のチーフに任されています。

 

年中無休で営業しているため、交代で休みを取るためです。土日の連休を取ることは難しいですが不可能ではありません。事前に計画をして根回しと準備をしていれば可能です。

 

たとえば、

月・水・土で休んだり、火、金土で休んだり、月、水、金、日の飛び石になることもあります。相方やアルバイトさんと調整してバランスよく配分すれば問題ありません。

つまり繁忙期(年末年始、GW、お盆、クリスマス)を除けば、自由に休みを決めることができるということです。

土日と長期休暇をみんなと同じように休むか、休みを自由に決められる働き方をメリットとして活かせるかは、あなたの価値観しだいです。

 

外回り営業や契約のノルマはない 

 

小売業は基本、待ち商売です。

 

外商というのがありますが、ごく一部です。基本はお客様のニーズに合わせた売場を作って、「ご来店を心よりお待ち申し上げております」というスタンスだからです。

 

たとえば、

夏の暑い中、営業先回りはありません。「契約をとってこい!」なんて一回も言われたことありませんし、ノルマもありません。

ならば、予算達成率が100%を超えないとなにかペナルティーがあるのかといえば、それもありません。

 

待ち商売であるがゆえに、外的な要因(天候、自然災害)に左右されやすいからです。しかし、達成率が極端に悪い、何ヶ月も続くとなると本部から指導は当然入ります。

給料やボーナス査定も予算達成率で評価が決まるので、それがペナルティーということになりますね。当然、その後の昇進にも影響します。

しかし、余計な営業やノルマがない分、自分の仕事に集中できます。

 

企画書の提出、資料作りもない

 

基本的には、企画やチラシは本部が作ります。

 

本部が作った企画やチラシを売場作りという形で店舗が表現するからです。

 

たとえば、

店独自の企画や部門独自の企画は、資料や企画書ではなく、販売計画書を作成し売場ですべて表現して結果を検証します。いわゆるPDCAをやるわけです。

かつては、報告書や改善書が多く提出書類ばかりでしたが、経営者が代わりそんな時間よりも売場に時間をかけようという方針になりました。

 

売場作って、なんぼの世界なんです。

 

買い物上手になる

 

売り時や売り方がわかると、買い時と買い方もわかります。

  • スーパーの選び方
  • 商品の選び方と買う時期
  • 新商品情報
  • 旬の食材の味
  • 商品動向と相場

スーパーの良し悪しから野菜や果物、肉・魚の目利きができるようになります。買い物に行って変のものをつかまされて帰ってくることはなくなります。

旬の野菜や果物はどんどん食べて味を確かめられますし、新商品もいち早く情報をもらえて試食もできます。

自分で食べないとお客様にアピールもできないし、聞かれても答えられないからです。相場や商品動向にも詳しくなるので、今が買い時か、まだ早いかなどの見極めもできます。

 

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労働環境の良いスーパー選び【6つの手順】

 

スーパーのメリットはわかったけど、スーパーならどこでも一緒なの?

残念ながら、どこでも一緒というわけにはいきません。

 

全国にスーパーマーケットの企業は1800社を超えます。(2020年6月現在)そのうち東証一部に上場している企業は30社あまり。全体の約1.7%しかありません。

 

大手スーパーで働くメリットについては、【就活者向け】超大手スーパーで働くメリット4選を元店長が解説!で、

働きたくないスーパーについては、「【元大手スーパー店長暴露!】働きたくないスーパーの特徴5選」で詳しく解説しています。

 

本気でスーパーへ就職を考えてるなら、これくらいは、最低やってください。

  1. アルバイトとして働いてみる
  2. 社員の働きぶりを見る
  3. 従業員に話しを聞く
  4. 開店時・ピーク時、閉店時に買い物に行く
  5. 自分にとっての「働きやすい環境」を整理
  6. 本部と店の話が合ってるか確認

順番に解説します。

 

手順①:アルバイトとして働いてみる

 

車を買う時は、試乗しますね、服を買う時は、試着しますよね。家を買う、部屋を借りる、結婚式をあげる、テレビ、パソコン、スマホ、くつを買う…

みんな事前に、チェックしますよね。見ますよね。確認しますね。

 

就職だって同じです。

  • OB訪問するから大丈夫?
  • パンフレット見たらいい感じだったから大丈夫?
  • ネットでホームページ見ればわかる?
  • 誰が書いたかわからない口コミでわかります?

断言します。絶対わかりません。

 

でも、小売業はアルバイトしながら体験できるし、話も聞けるんですよ。お金もらって体験できて話まで聞けるなんて最高じゃないですか!

つまり、就職前に職場体験できるというメリットを活かしましょう。

 

手順②:社員の働きぶりを見る

 

働きながら、社員の働きぶりも観察しましょう。

  • 仕事の流れ
  • 顔の表情、態度
  • 会社や店長からの扱われ方
  • 勤務時間・残業状況

仕事中にパワハラはないか?ノルマがありそうか?なにを目標に仕事をしているか?働いているうちにわかってくると思います。そして、社員の勤務時間もだいたい何時から何時まで働いてるかも自然と耳に入ってくるはずです。

 

たとえば、

  • 店長、休みなのに来てる
  • チーフ、休みなのに仕事してる
  • 昼食もロクに取らずに働いてる
  • 職場の雰囲気が良くない
  • バックヤードはグチャグチャだ
  • 衛生状態が悪い

気づいたことは、メモしておきましょう。

 

手順③:従業員に話しを聞く

 

アルバイトから社員、できれば店長にもインタビューしたいところです。

 

ポイントは、自分がスーパーへの就職を真剣に考えていることを伝えましょう。雑談では、雑談レベルの話しか聞けないので、こちらの真剣さが伝われば、相手も真剣に話してくれるはずです。

 

なにを聞くか?

  • このスーパーへの就職をどう思うか?
  • 労働環境・条件(勤務時間・残業・転勤)
  • 給与形態(年収・ボーナス)
  • 昇進システム(昇進の条件)
  • 将来性(経営状態・合併はあるか?)
  • 教育システム(研修・講習)
  • 入社から店長になるまでの期間と流れ

その他、自分で気になったことは遠慮せず聞きましょう。

 

パートさんは、その店舗しか経験はありませんが、いろんな店長や社員との経験があります。社員は、転勤でいろんな部署や店舗を経験していますので、両方から聞くのがベストですね。

 

OB訪問や口コミだけでは、判断するのは危険です。

 
 

手順④:開店時・ピーク時、閉店時に買い物に行く

 

開店から閉店まで各時間帯の仕事を見ます。

 

アルバイトで働いたとしても、限られた時間だけですので、自分がいない時間帯の様子を見ておくためです。

 

たとえば、

開店前は戦争のような忙しさですし、夕方のピークタイムはお客様が大勢でごった返してる中での作業、閉店前は明日の準備のための売場作り、販促物変更や前出し作業でいっぱいいっぱい。

 

営業時間中は自由に店内に入れるわけですから、時間帯によってどんな仕事をしているか見ることができるのも、小売業の特徴です。

 

将来やることになる仕事を自分の目で見ておくことです。

 

 

手順⑤:自分にとっての「働きやすい環境」を整理

 

いままで見聞きしてきたことを踏まえ、自分にとっての「働きやすい環境や条件」とは何かを整理してみましょう。

 

人生観や価値観は人それぞれです。

  • やりがい
  • 労働環境
  • 勤務体系
  • 転勤制度

自分が妥協できるところ、こだわる部分はどこなのかはっきりさせましょう。

スーパーで働くことが決まっているなら、やることはどこへ行っても同じです。どうせ働くなら自分の納得のいく労働環境や条件を選んだほうが良いからです。

 

手順⑥:本部と店の話が合ってるか確認

 

今まで集めた情報と会社の説明が合っているか確かめます。

 

会社説明会は、都合のいいことしか言わないからです。

人手不足なか、都合の悪いことは言わず、なんとかいい人材を集めようと必死です。パンフレットや企業紹介ビデオにだまされてはいけません。

 

私もかつて、就職活動中にあるスーパーのパンフレットを見ましたが、従業員が売場で働いてる写真は全くなく、スーツを着た若い社員が本社で働いている姿だけでした。

情報操作ですね。制服を着て売場で品出ししている写真が一枚もなく、スーツ姿だけなんてありえないです。しかも、若手社員が本社で働くことは、ほぼないのにです。

だから、自分の目と耳と体で情報を集めてください。

こんなはずじゃなかったと後悔しないようにしましょう。

 

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まとめ:スーパーで働くメリット4つのまとめ

 

今回は、「スーパーで働くメリット4つ」と題して、25年勤務してきた私がスーパーで働いて良かったことを4つあげてお話しました。

 

おさらいします。

 

  • スーパーは有事に強く収入は安定している。
  • 営業や契約ノルマはなく、仕事に集中できる。
  • 仕事の自由度と裁量権が高いので縛りが少ない。
  • 優良スーパーを選ぶには手順がある。
  • 企業側の情報や口コミに惑わされないよう自分で集める。
  • 働きやすい環境は人それぞれ、価値観によって変わる。

上記の通りです。

 

いろいろお話してきましたが、今の時代、やっぱり仕事がある、毎月の収入があって途切れることなく安定しているというのが一番だと思います。

多少の職場や環境の不満はどこへ行ってもあります。全くないということはありません。

いまは、転職はめずらしくありません。

しかし、長く働くことを前提に就職先を探すのであれば事前に企業研究をしっかり調べて納得のいく選択をしましょう。

 

参考になれば幸いです。

今回は以上です。

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