初めての新人教育係
社員として2年目です。今回初めて新人の教育を任されたんですが、何から始めれば良いのか分かりません。教えて下さい。
こんな悩みにお答えします。
【教育係任された人向け】
いきなり教えない!新人教育始める前にやること3つ!
- 新人教育始める前にやること3つ!
- 新人教育始める前10個のチェックリスト
◆本記事の信頼性
小売業界で長く働いた経験をふまえ、わかりやすく解説します。
◆本記事でわかること
今回は、「新人教育始める前にやること3つ!」を解説していきます。
新人教育に不安を感じている方は、最後まで読んでみてください。
いきなり教えない!新人教育始める前にやること3つ!
人手不足の中、やっと4月に入社した社員、アルバイトがその後成長し、企業の中核として活躍するかどうかは教育にかかっています。
しかし教える側も初めて教育係を任されるケースが多く、どうやって教えたら良いのか悩んでいる、あるいは教えてるのに上手くいかないと感じてる人もいると思います。
そこで今回は、新人教育をする上で、まずなにから始めればいいのか、注意すべきポイントをご紹介します。スーパーで25年間、20店舗以上で働き、新入社員、新人アルバイトの教育をしてきた経験からお話します。
新人教育でまず初めにやること3つはこちらです。
- 信頼関係を築く
- ゴールを共有する
- 時間を共有する
そんなこと?と思った方もいるかもしれませんね。
でも、すごく大事なことなんです。
順番に説明します。
信頼関係を築く
教える側も教わる側も信頼関係の上に、教育は成り立っているのです。
私が新入社員の頃は、
「見て覚えろ!」「見て盗め!」
できないと、パワハラ…もうそんな時代じゃありません。
そんな企業で、店で働きたくありません。
ここでのポイントは4つ
- お互いを知る
- なにを教えたかより、だれに教わってるか
- 教える人の姿勢は相手に伝わる
- 本気で教える姿勢をみせる
ひとつずつ解説します。
お互いを知る
まずは、自分(教育係)を知ってもらう。
すぐにでも教えたくなると思いますが、逆効果です。
あなたが何者で、どんな経歴、どんな人柄…
相手もどんな人かわからずに教わるのは相当なストレスです。
想像してみてください。
お互い話せることはざっくばらんに話して打ち解けあってから始めるべきです。ここに十分時間をかけて下さい。自分が新人の頃の話、失敗談を共有することで、「自分も経験したからよくわかる」という寄り添いが必要です。
なんでも話し合える関係、良好な人間関係を作ることは、教育する上で最初にやるべきことです。
なにを教えたかより、だれに教わってるか
誰が教えてるか、誰が言ったか、が非常に大事です。
同じ言葉同じ内容をいうにも、信頼関係があるとないでは、聞く側もスタンスが変わるからです。
「早く教えて、覚えてもらわないと…人が足りないんで!」
はやる気持ちはよくわかりますが、何を教えたとか、教え方がどうだとかのテクニック的なことではありません。この人にだったら教わっても大丈夫だな、安心だなと思ってもらえるかどうかです。
遠回りのように思うかもしれませんが、信頼関係なしに教育はありえません。
教える人の姿勢は相手に伝わる
教える側も、つねに見られている意識を持つことが大切です。
気持ちは顔、態度、仕草にでるので、相手に全部バレてるからです。
例えば
「なんで私が教育係?」
このような気持ちは、バレバレです。
相手も気づかないふりして教わりますから、どう考えてもそんなギスギスした関係で上手くいくはずがありません。
こうなってしまうと、もう何を言っても、やってもダメです。
「私、言われたから教えてます」では相手もやる気をなくしてしまいますし、翌日から新人が来ないなんてこともよくあることです。
いつまでたっても、人手不足は解消しません。
本気で教える姿勢をみせる
あなたの決意を相手につたえることが大事です。
「私も本気であなたに教える」という姿勢をみせることで、安心感につながるからです。
本気の姿勢といっても、熱血漢のゴリゴリにやれというわけではありません。それは相手も萎縮しますし、すぐ辞めます。
片手間にやってるわけじゃなく、100%あなたのために教えることが伝わればいいのです。
ゴールを共有する
目指す姿を共有する、ゴールを決める、ということです。
目的地(ゴール)もわからず、歩き出すのは無謀ですし、時間のムダだからです。
どうしても目先の作業を教えようとしてしまいがちです。
教える際には、将来こうなってほしい具体的なゴールを示し、共有するのです。
例えば、
- 「〇〇さんの代わりに、この仕事を任せられるようになって欲しい」
- 「私がいまやっているポジションを、あなたにやってもらいたい」
「〇〇さんみたいに、仕事できるようになりたいな」と思ってもらうことが大事です。
具体的なゴールが決まれば、次は時間です。
時間を共有する
いつまでに達成するか、スケジュールを共有するのです。
目的地とスケジュールが決まらないと、進捗状況がつかめないからです。
例えば
これをやらないと、教わる方は、次は何をやらされるんだろう、明日はなにを、と不安になります。逆に、いつまでも同じことをやってると、「いつまでこれやるんだろう」とやっぱり不安になります。
期間の設定も
- 短すぎると、「そんな早く覚えられない」と不安を与えます。
- 長すぎると、「結構、余裕あるんだな」と緊張感がなくなります。
最初はある程度余裕を持ったスケジュールに設定し、徐々にスピードを上げていくとスムーズに進みます。
教育をすすめるためには、スケジュールは不可欠ですし、共有が必要です。
新人教育始める前10個のチェックリスト
教育を始める前に確認しておきたいことのリストを作りました。最低限これくらいは確認・共有をしてから取り掛かってください。
- 相手のプロフィールは確認したか
- 自分との共通点はどこか
- お互い打ち解け合うことができたか
- 教育スケジュールは作成したか
- 仕事の内容と意味を共有したか
- スケジュールとゴールは共有したか
- 相手の不安を聴けたか
- 不安は解消できたか
- 教える側の熱意は伝わったか
- お互い疑問点はないか
以上10個です。
これから長い付き合いになる新人さんに将来企業の中核をになってもらうためには、いきあたりばったりの教え方では効果も上がらず続きません。
教わる側の気持ちになって、取り組んで下さい。
まとめ
今回は「新人教育始める前にやること3つ!」としてポイントをあげて書いてきました。今回紹介した内容は、他では当たり前すぎて書いてないかもしれません。
ポイントをおさらいします。
- お互いを知る(良好な人間関係を作る)
- なにを教えたかじゃない、だれに教わったかが重要
- やらされ感はバレる、教える人の姿勢は相手に伝わる
- 本気で教える姿勢とは、相手に寄り添うこと
- 最終的には、自分の代わりを育てること
- 期日があるから成長する
こんな感じですかね。
信頼関係なしに、絶対教育は上手くいきません。
なんでも話し合える関係を作ってこそ、教育のシステムは正常に稼働します。
教育システムがどうなっているか?は入社する側としても重要視しています。昔ながらの採用に困っていなかった時代のような教え方では全く通用しません。採用にすら来なくなります。
早く一人前になって欲しいと願うなら、まずは良好な人間関係を築くことから始めて下さい。
新人教育に携わる方のお役に立てればうれしいです。
今回は以上です。