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【新入社員向け】スーパーの品出しマニュアル【事前準備編】

スーパーの仕事

スーパーの新入社員

入社して半年、今までは言われるがままに品出ししてきました。最近になって売場を見て自分でやってみろと言われたんですが、なかなかうまくいきません。チーフに「なんでそんなもん出してんだ、こっちが先だろ!」と怒られてしまいます。どうすればいいでしょう?

こんな悩みにお答えします。

 
◆本記事の内容

【新入社員向け】

  • スーパーの品出しマニュアル【事前準備編】
 
◆読んでほしい人
  • 品出しには慣れてきたが、効率よくできていない
  • 優先順位がおかしいといわれたことがある
  • 品出しを新人に教える立場にある人

 

◆本記事の信頼性

この記事を書いている私は、東証一部大手スーパー(売上は日本でベスト5入)勤務歴25年、管理職歴(副店長・店長)は5年です。小売業界で長く働いた経験をふまえ、わかりやすく解説します。品出し歴も25年になります。
 

◆本記事でわかること

本記事を読み終えると「品出しを始める前の事前準備」の大切さがわかります。
今回は、新入社員向けの「品出しをいかに効率よくやるか」を解説していきます。
 
私自身、大手スーパーで長く働き、品出しをしてきたので参考になるはずです。
 

品出しが遅い、どこから手をつけていいかわからない方は、最後まで読んでみてください。

 

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【前提の話】品出しには5パターンある

 

品出しとは?なんて言葉の意味を話すつもりはありません。

 

ただ、品出しにもレベルが5つあることは知っておいて下さい。

  • レベル1:仕分け済み、指定された順番に出す。
  • レベル2:仕分け済み、順番は指定されていない。
  • レベル3:仕分けなし、商品と順番は指定されている。
  • レベル4:仕分けなし、商品は決まってるが順番は決まってない
  • レベル5:全く手つかずの状態、自分で優先順位を考えて出す。

「仕分け済み」とは、品出しすべき商品が選別され品出し専用の什器(カット台車・カート)に乗せてある状態をいいます。「ピッキング」といったりします。

レベル1は初心者向けで、徐々に難易度上がってレベル5は上級者ですね。

つまり、レベル5の人が、レベル1や2のお膳立をして初心者や新入社員に指示をだしているということになります。

 

入荷した商品は台車に混載されているので、そこから必要な商品を探して品出しするにはかなり経験が入ります。台車は毎日何十台と入荷するので、探すだけでも時間がかかるからです。順番は指定されてなくても、仕分けがされているというのはラクですね。

 

しかし、上級者が仕分けをしてあげたり、なにを出すかいちいち指示するのは大変です。

「終わりました、次なに出しますか?」この繰り返しになります。チーフは他にもやることがたくさんあって裏で事務作業もしています。

 

売場に何度も行って指示を出すのは時間のムダです。

 

かといってほったらかしにして、しばらくして売場に戻ってみたら売場がガタガタに崩れていたなんてことになりチーフが大激怒なんてことは、私も新人の頃はありました。

 

では、レベル5の人はどうやって品出しする商品や順番を決めているんでしょうか?

なぜチーフが品出しをすると、売場がガタガタにならずに維持できているんでしょうか?

 

これが今回のテーマです。

 

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スーパーの品出しマニュアル【事前準備編】

 

品出しをするには「事前の準備と確認」が大切で必要不可欠だ、ということです。

品出しのやり方はわかるけど、なにをどの順番で品出しするかよくわからないという人は多いです。それは、事前の情報が頭に入っていないからです。だから、チーフから見ると、なんでそんなとこ出してんの?こっちが先だろうということになるんです。

 

いくら25年品出しをしてきた私でも、初めて行く店でいきなり品出しはできません。いろんなことを確認しなければならないからです。

 

事前の情報とはなにか?

 

それがこちらです。

  • 売場の確認
  • 在庫の確認
  • 売数の確認
  • 入荷品の確認
  • チラシの確認

 

順番に解説します。

 

売場の確認

 

自分が担当している売場全体の状況を把握しておく、ということです。

 

ここでのポイントは3つです。

どこになにがあるかは、ある程度わかってきたという前提で話します。

  • 品切れ商品
  • 品薄商品
  • 特売商品

 

品切れしている商品はないか?品薄になっている商品はどことどこか?特売品の状況はどうか?一通り目で見て確認しておきましょう。

慣れてくれば頭に入りますが、最初のうちはメモしておくと便利です。

 

売場の状況を把握出来ているかいないかで、品出しの効率は全然変わってきます。

 

在庫の確認

 

在庫から品出しするのが大原則だからです。

 

いわゆる「先入れ先出し」の原則です。

なぜ大事なのかといえば、

  • 正確な在庫金額・数量を把握するため
  • 期限切れによる食品ロスを防ぐため

 

例えば

在庫を確認せず入荷した商品を出していったら、そのうち賞味期限切れの商品が増え続け、売れる価値のある商品として計上していた資産が実際には廃棄処分品だったとなれば、会社の資産価値が目減りしてしまうからです。

食品ロスを増やす原因にもなります。

 

まず、在庫品の状況を確認しておきましょう。

先程の、品切れ品薄の商品で在庫があればすぐ出してしまうことです。これで売場と在庫がつながったわけです。

 

売数の確認

 

1日あたりの平均売数を把握しておくということです。

売数がわかっていると、品薄になっても慌てなくてすむからです。

 

例えば

売場は品薄だけれど、1日10個しか売れない商品があったとします。でも売場在庫が15個あれば品出しは後回しにできます。ところが、1日60個売れる商品なら売場在庫が30個あったとしても、先に品出ししなくてはいけません。

 

売数を把握しておくことは、品出しの優先順位を決める上で重要な要因となっています。

 

ではどうやって売数を把握するのか?

  • データで確認する
  • 実体験でわかる

上記の通りです。

 

現在はPOSシステムが導入され、「いつ、なんの商品が、価格はいくらで、何個売れて、金額はいくらか」などが瞬時にわかるようになっています。昨日、先週、先月、去年まで好きなデータを選んで見ることが出来ます。

主に発注業務で活用されていますが、品出しする場合にも非常に有効です。

無駄なく効率よく品出しできるからです。

 

仮にデータを見ることが出来なくても、日頃の品出しの量と回数でわかるはずです。

例えば

この商品は2日に1ケースは必ず出るな、1週間に1ケースだな、1日3ケースは出ちゃうななど意識して品出しをしていれば経験値でわかってきます。

 

品出しは発注につながり、発注は品出しにつながっているのです。

 

入荷品の確認

 

どんな商品がどのくらい入荷したかざっと把握しておきます。

 

入荷した台車を一台ずつぐるっと裏表を見ておきます。あとで仕分け作業する時にやりやすくなるからです。

売場、在庫、売数をすでに確認していますから、入荷品の仕分けはスムーズにいくはずです。

仕分けの方法はいろいろあります。

 

例えば

  • 売場状況に合わせた仕分け→品切れ、品薄、売れ筋
  • カテゴリーごとに仕分け→飲料、スナック、基礎調味料
  • 通路ごとに仕分け→通路に向かい合った商品
  • チラシに合わせた仕分け→定番品か特売品か

実際には状況に合わせて、これらを組み合わせた仕分けをすることになります。

 

時間帯ごとになにを出すのかとうこともお話しておきます。

例えば

  • 開店までに出す→品切れ商品
  • 午前中までに出す→品薄な商品
  • 夕方までに出す→売れ筋品の補充
  • 閉店までに出す→翌日分の売場作り

ざっくりこんな感じです。

売場の状態と目的がはっきり理解していなければ仕分けはできません。

 

チラシの確認

 

最後に確認するということではありません。

 

チラシを片手に、売場、在庫、売数、入荷品の確認をしていく感じです。

 

例えば

  • 特売品、日替わり品はどこに出ているか?
  • チラシの商品の在庫状況はどうか?
  • チラシ価格だと今日はどのくらい売れるだろうか?
  • 追加した商品は入荷しているだろうか?

チラシに掲載される商品は、いつもより安い価格ですから通常の2倍から10倍くらい売れ方が変わります。展開場所も定番だけでなく、エンドや特設コーナーなど2~3ヶ所で販売することも多いです。

広告の商品がどことどこで展開されているかは事前に把握しておきましょう。

 

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まとめ

 

今回は、「【新入社員向け】スーパーの品出しマニュアル【事前準備編】」と題して、品出しするには事前にいろんなことを確認しておくことが必要だというお話をしてきました。

 

最後におさらいしておきます。

 

品出しには、レベルが5つありレベル1と2は上級者がお膳立してくれた商品を出すだけの初心者向けの品出しです。指示されればできますが、手つかずの状態から自分で優先順位を考えて品出しすることはできません。

 

しかし、事前に情報を頭に入れておくだけで、指示されなくても品出しができるようになります。

  • 売場の確認
  • 在庫の確認
  • 売数の確認
  • 入荷品の確認
  • チラシの確認

もちろん、すぐに上級者のような品出しができるわけではありませんが、5つの事前確認を続けることで仕分け、優先順位にそった効率的な品出しができるようになります。

 

売場-在庫-売数-入荷品-チラシは1本でつながっています。品出しを「点」としてとらえるのではなく、5つの情報の「線」上にあるという認識が必要です。

 

細かい話はもっといくらでもありますが、今回は新入社員向け、初心者から中級アルバイトになろうとしている人向けにお話をしてきましたので、このくらいでちょうどいいかなと思っています。

 

今回は以上です。

 

 

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