どのスーパーがいいか迷う人
就活中の大学生です。スーパーを希望していますが、地元のスーパーか、大手スーパーにしようか迷っています。有名な大手スーパーはどこが違いますか?
こんな悩みにお答えします。
【就活者向け】大手スーパーで働くメリットを解説
- 前提として知っておいてほしいこと
- 超大手スーパーで働くメリット4選
- 超大手スーパーで働く2つの試練
◆本記事の信頼性
◆本記事でわかること
本記事を読み終えると「正社員でスーパーに就職するなら大手を選ぶべき」ということがわかります。
今回は、「スーパーに就職するなら、なぜ大手がいいのか?」を解説していきます。
私自身、大手スーパーで勤務を経験していますので、参考になるはずです。
「大手スーパーってどうなんだろう?」と思っている方は、最後まで読んでみてください。
前提として知っておいてほしいこと
全国にスーパーマーケットの企業は1800社を超えます。(2020年6月現在)
そのうち東証一部に上場している企業は30社あまり。全体の約1.7%しかありません。
「スーパーはブラックだ」
「スーパーに就職してはいけない」
このようなスーパーの記事は、大手企業1.7%の中からではないと考えています。それ以外の98%からのものと考えたほうが納得がいきます。
私は、1.7%の中の売上げランキングでベスト5に入るスーパーで勤務し、店長経験もあります。
98%のスーパーの話しではなく、1.7%の大手スーパーというものがいかなるものか記事にしていこうと思います。
スーパーはブラック企業かについて知りたい方はこちらをどうぞ。
※【就活者向け】スーパーはブラックなのか?元店長が解説します。
超大手スーパーで働くメリット4選
大手スーパーのメリット、キーワードは「お金」「環境」「人」「信用」
- 給料が良い
- 働く条件が良い
- 社員の質が良い
- 社会的信用が良い
ひとつずつ解説します。
給料が良い
小売業の中では良いですね。
他の業界と比べると多少見劣りはしますが、そもそも年収の金額だけで就職先を考えるなら、小売業界を選ぶこと自体間違っています。
稼げる業界はいくらでもあるので他をあたったほうが良いです。
年収の目安として、
- 店長クラス 800万~
- マネジャークラス 1000万~
25年前の新入社員の時、初めてもらったボーナスが50万くらいだった記憶があります。
あとは、あなたの生活水準や家族構成次第。家も建てれるし、車も買えます。
贅沢せず、普通に生活していれば問題ない年収だと思いますけどね。
働く条件が良い
続いて、労働環境と条件を見ていきましょう。
- サービス残業なし
- 福利厚生の充実
- 敎育カリキュラムの充実
- 新システムの早期導入
上記の通りです。
サービス残業はない
サービス残業、みなし残業はありません。残業した分は100%支払われます。
させない風土になっているからです。
従業員の時間管理は店長の最重要任務であり、労務管理の全責任を問われます。
また、させないシステムも導入されています。
タイムカードを打刻した後に仕事をしていないか、すぐにわかってしまいます。
実は勤務時間管理もタイムカードではなく、静脈認証で手をかざして打刻するので、他人が操作できないシステムになっています。
SNSの世の中です。サービス残業を強要したりすれば、すぐに投稿されてしまいます。
一部上場企業がそんなことをしたら企業イメージはあっという間に落ちて、客足にも影響します。サービス残業で稼いだ売上なんかより莫大な損害になってしまいます。
人手不足の状況の中、だれがそんな企業に入りたいと思いますか?
このあたりが、超大手のスーパーとブラックスーパーの違いですね。
福利厚生の充実
いざという時に、会社が手当を出して補助してくれます。
連続休暇や有給休暇取得率も数値化され店長の責任が問われる部分です。
形としての制度ではなく、いかに運用されてるかですね。
新システムの早期導入
5年後10年後を見据え、実験をくり返しています。
少ない人員で最大のレバレッジ効果を生み出そうと、新システムを導入しています。
例えば、
- 人員削減:セルフレジ、セミセルフレジ
- レジなし:スマホ決済SCAN&GO
- 情報提供:時間帯別混雑状況確認サービス
ある企業で、自分のスマホで商品をスキャンすれば、レジを通らなくても決済ができるシステムの導入を始めたようです。
何店舗かで実験をくりかえし、改良を加えデータを積み上げ、全店へ展開していくでしょう。
他企業との差別化にもつながりますし、従業員はその恩恵を受けることができます。
大手企業の強みですね。
社員の質が良い
現在の20代~30代は特に社員の質が良くなっています。
新しい選考基準の面接と試験によって選ばれるようになったからです。
個性はあるものの、極端に価値観が違ったり、考え方や思想が偏った人を採用していないので、ある程度カラーがそろっています。
向上心のある人が多く、やりがいを持てる環境が整っています。
私より上の50代半ば以上の世代は、けっこう乱暴な人が多かったですね。
自分が新入社員の頃は、毎日欠かさずパワハラと説教でした。
今はまったくそんなことはありません。
パワハラについては、世の中の認識も変わりましたし、企業としての体外的な目も意識するようになったからです。
これもスマホで録音・録画できてしまいますから、マスコミにすぐ流されますね。
もうパワーマネジメントは通用しないのです。
社会的信用が良い
対外的に信用度が必要な時に効果を発揮します。
東証一部上場企業で知名度もあるスーパーだからです。しかも管理職をしているとさらに信用度が増します。
例えば、
- 銀行からの借り入れ
- カード会社の格付け
- 結婚相手として好条件
- 友人、親戚からの信頼
代表的なものですね。
「安定と安全」が信用から信頼へつながっています。
家・車の購入や子供の進学の時には、実感するはずです。
小売業界は、学生さんのあこがれの職業ではありません。あまりいいイメージも持たれてませんからね。
土日は休めないとか、年中無休で朝は早くから遅くまでやってるとか。
人気はなくても、社会的信用度は高いので安心です。
超大手スーパーで働く2つの試練
デメリットと書かずあえて、「試練」としました。
デメリットになるかどうかは、本人次第ですし、将来的には自分に返ってくるからです。
転勤問題
大手企業ならではの転勤の特徴になります。
- 転勤が多い
- 全国規模の転勤
- 単身赴任
大手になればなるほど、店舗数も多くまた全国規模になるからです。
転勤の回数も多く、1店舗あたり2~3年くらいです。1年前後も珍しくはありませんし、5年以上もいます。
昇進問題
サラリーマンには切っても切れない昇進の仕組みについてです。
- 店長になるまでが長い
- 競争率が高い
中小のスーパーの昇進制度や店長になるまでにどれくらいかかるのかわかりません。
しかし、大手のスーパーは店長になるまで、速くて15年~20年はかかります。
生鮮部門を経験してその後グロサリー(一般食品)も経験しながらレジも覚え、商売や人の使い方、店の運営と経営を学んでいく内に、年月が経ってしまうからです。
真面目にやってさえいれば店長になれるわけでもありません。
スキルと実績と運が必要だからです。しかも、同期は優秀な人材ばかりがそろっています。
熾烈な昇進争いが始まります。そう簡単に店長にはなれません。
これもサラリーマンの試練ですね。
まとめ
今回は、超大手スーパーのメリットと題して、「社員として就職するならなぜ大手のスーパーがいいのか」をお話をしてきました。
まとめておきましょう。
大手スーパーのメリット
- 給料が良い → 小売業の中では良い方に入る
- 働く条件が良い → サービス残業はない、各種手当もつく
- 社員の質が良い → 厳しい選考で選ばれた社員ばかり
- 社会的信用が良い → 人気はない職種だが、上場は信用度が高い
こんなところでしょうか。
2つの試練もまとめておきます。
1. 転勤の試練
- 転勤が多い
- 全国規模の転勤
- 単身赴任
2. 昇進の試練
- 店長になるまでが長い
- 競争率が高い
上記2つの試練は、けしてデメリットではなく、いずれ自分に返ってくる試練だと割り切るくらいの覚悟で取り組んでいくといい結果に結びつくと思います。
どこの会社にも同じような試練はあるので、これが嫌だなと感じている人は、そもそもサラリーマンが向いているかどうか考える必要がありますね。
今回は以上です.